ステーキや焼肉、うす切りなんかに比べて安価で買いやすい小間切れ・・・でもどんなお肉を使っているか意外と知られていません。
もちろんステーキや焼肉にできるお肉をわざわざ小間切れにしてしまってはお店の利益がでませんので、なんとなく安いお肉を小間切れにしているのはわかりますよね。
それでは小間切れに使われる代表的な部位を紹介していきましょう。
名前の通り首のお肉です。見た目の通り、肉繊維が粗く、基本的には硬いお肉です。なので小間切れに使われる事が多いお肉です。煮込み料理に向いています。
もも部位、外ももについている部位で赤身のお肉です。分割すると下の写真のようになり、細い方を千本すじなんかいってすね肉として売られている場合が多いと思います。千本すじは肉の中にコラーゲン質が入り込んでおり、シチュー用として売られています。煮込むほどコラーゲンがとろけてとても美味しくなります。
豚でいう三枚肉にあたる部位で脇腹の部分です。豚バラよりも脂が多く、そのままカットすると脂だらけになりますが、うまく成型するとカルビみたいなお肉もとれたり、腕の見せ所みたいなお肉です。
上記の赤身のお肉と脂のお肉を混ぜて小間切れにすることが多いです。牛肉は特に脂が少し入っていたほうが美味しく感じると思います。これは人間の脳が脂を美味しく感じる事ととも関係していています。ハイカロリー食を好むのは飢餓時代を乗り越えてきた人間の本能の名残のようですが・・・
それ以外にも脂を好む理由として、和牛の脂に含まれる脂肪酸「ラクトン」にもよるものがあります。ココナツやピーチの香りと似ているといわれるように、和牛の脂には独特の香りがありますよね。
良くテレビ番組で芸能人が「甘ーーー」いと大げさに表現しているのは脂の風味と香りによるものなのですね!!
なので特に和牛は脂を毛嫌いせずに赤身7:脂3ぐらいの割合で入っている小間切れを探してみてくださいね。きっとどんな料理もワンランクアップするはずですよ!
ちなみにですが、良くお店においてある無料の牛脂ですが、和牛の脂を精製したものが多く、料理の香りづけ、風味づけとして使えます。お店によっては本物の和牛の脂も分けてくれると思いますので、本格的に料理されるかたは脂にもこだわってみてください。